
山を貫くトンネル。
このトンネルから水が滴り落ちる!?

トンネルって…車が走って



ではないのです!
歴とした“川専用のトンネル”なんです。
では、なぜこれだけ大きなトンネルが造られたのでしょう?
この川は以前にもご紹介した『天野川』

生駒山地を源に交野市、枚方市から淀川へと注ぎます。
トンネルが造られた中流域は磐船神社がある、磐船渓谷に当たります。
急峻で川幅は極端に狭く、度々氾濫が発生していました。

画面右側のV字に注ぐ箇所が本来の天野川です。
橋の上から本来の川を望むと…

“小川”レベルと言っても過言ではないはず

この幅にトンネルから滝のように注ぐ水の量が流れていたとはやや想像が出来ないほどです。
そこで天野川改修工事計画を策定。
1992年(平成4年)から2001年(平成13年)まで事業を実施されました。
上流に目を転じれば…


トンネルと言えども川幅が狭まるために堰が造られ水量が調整されています。
トンネルの巨大さは道路用よりはるかに大きな設計が施されています。
直径は10b

これは100年に1度の大雨に対応できるような設計です。
時間雨量100mm弱の時に毎秒340立方bの水量を流すためだとか。
磐船神社や下流域を洪水から護り、磐船渓谷を最低限に壊わさずに両立された最適の結果だったのでしょう

ただ、国道168号線を走っていると毎度、驚いてしまうほどの存在感。
磐船神社の神様もビックリの『天野川トンネル』です
