

国道1号線やJR東海道本線のトンネル。
何を潜っているのかと言えば…
「天井川」
天井川とは大辞泉より…
堤防内に多量の土砂が堆積し、川床が付近の平野面より高くなった川。
川底に土砂が溜まります。
氾濫を防ぐために堤防の高さを上げます。
さらに、土砂が堆積します。
またまた、堤防の嵩上げをします。
を繰り返して誕生した天井川。
日本の代表的な例がココ“草津川”です。
水源は大津市の鶏冠山から北へ流れ、草津市に入り向きを北西、西に変えて琵琶湖へと注ぐ一級河川です。
その天井川・草津川を眺めようと堤防を駆け上がりました

すると



むむむ

草津川の流れが無いっ



冬だから枯れた?
川底の草の生い茂り具合が想像するに、長年流れていないような気がするー

河岸の道は綺麗に整備され、橋も存在!
天井川を潜るトンネルは現存!
何がどうなったのか!?
上流へ向かいます

東海道新幹線、草津川橋梁下を見れば…

右側は上流方向です。
草津川は完全に封鎖されてました

おう

どないなってんの???
と、整備事業の看板を発見

草津川は2002年7月、中流域から下流に掛けて草津川放水路が開削され天井川部分は廃川となりました。
これは人口が急増している草津市内。
天井川は一度氾濫すると甚大な被害を与えます。
氾濫を繰り返し、天井川を形成した経緯を考えると充分に考えられることです。
そこで堤防を強化し川底を掘削するか、新しい河川を切り開くかの防災対策が考えられ、費用面で新河川が開削されました。
いやぁ〜衝撃の事実でした

天井川は貴重であり史跡と考えていましたが、危険性を孕んでいるコト。
防災面を考慮すれば当然の経緯です。しかし、ちょっと残念

天井川の廃川部分は現在“旧草津川”と称され堤防には桜や秋桜など四季折々に散策する人達を楽しませているようです。
草津市民の憩いの場

今後、どのように旧草津川を利用するのでしょう?
ちょっと小川のような流れを復活させて、船を運航しで楽しむ

どうでしょう?
旧草津川には何本ものトンネルが掘削されています。

JR東海道本線のトンネル。
現在のトンネルと東海道本線開通当初のトンネル規格の違いが見ることができます

明治時期に開通したトンネルは立派な煉瓦造り。
日本の幹線であり大動脈の東海道本線のトンネルなので重厚感があります。
このような貴重なトンネルを傷めないような利用を切に願います
