散ればこそ
いとど桜は
めでたけれ
憂き世になにか
久しかるべき
在原業平が詠んだ歌です。
桜が散るのを見て、いっそ最初から桜が無かったら儚さを感じないのに!!!
と、平安時代から人間の心を鷲掴み状態の日本の桜。
風が吹くごとに桜が舞います



少しは映ってますか?
見えますか?
そよ風であっても一年の大役を済ませたかのように舞い落ちる桜。
一ヶ月も咲いていれば、人間をここまで魅了しなかったでしょう。
桜色でなければ、華やかさでなければ、春でなければ…
と、様々な「〜なければ」と言いたくなるのは在原業平の境地かな?
日中の雨と風で、今は川面に浮く“花筏”が楽しめるようになっています。

踏ん張っている一輪の下には風流な花筏へと仲間を集めて終の棲家へと向かっています。
散る花を詠んだ歌をもう一つ紹介します。
散る花を
惜しむ心や
とどまりて
また来ん春の
たねになるべき
西行法師
ラベル:桜