
11月8日、伏見稲荷大社『火焚祭』です。
火を焚く祭り!なんて勇壮はすぐに勘付くところ

“火”が燃え盛る様子は興奮しませんか?
小生は興奮して釘付けになります

「火焚祭」とは…
秋の収穫の後に、五穀の豊饒をはじめ万物を育てたもう稲荷大神のご神恩に感謝する祭典で、古来当社の伝統ある行事。午後1時、本殿にて神事。
本殿の祭典にひきつづき、神苑斎場において、全国崇敬者から奉納された数十万本の火焚串を焚きあげ、宮司以下神職をはじめ参列者一同、大祓詞を奉唱して、罪障消滅、万福招来を祈ります。

各都道府県の稲荷神社の会!のような方々が多く参列。
一般の方も京阪電車車内の広告宣伝もあり大勢の方で賑わってました。
約1時間、本殿での神事が終了後、千本鳥居(あの有名な鳥居の連続した場所)すぐ右手・斎場にていよいよ!お待ちかね

『火焚祭』の火を焚きます


斎場には3つの大きな火焚串の束がすでに積み上げられた火床が用意されています。
火焚串の上には神田でとれた稲のわらが飾られ、収穫を天に報告・感謝の意があるそうです。
宮司さんら総勢30人ほどが到着し、厳かに再びお清めなどが行われます。
そして、斎場最上段から火を頂き、それぞれに火が分けられます。

竹の先に木が付けられた棒が火床の下から火が入れられ、祭りのクライマックスへと突入します

しばらくは白煙が上がり、火が広がるのを待ちます。
この間にも全国から集められた何十万本もの火焚串を次々に投入され、お祈りが火へ、煙へと変わり天へと上ります。

当初は「そこまで火が立ち上るのかな?」と、やや疑心暗鬼でしたが…

そのようなことはないですね

火が天に届くかのように、近くの木々と同じ高さまで時に炎が豪快に踊り出します。
炎の熱風が想像以上に強く、火焚串を投入する神官の方は熱さと煙、汗で顔が真っ赤。
どれだけ投入してもまだまだ残りの火焚串は数多く、投げ入れること約45分ほど。
火焚串を約2〜4束受け取り、拝み、高く投げ入れます。
雑に扱うことは許されず、気が一時も抜けない重要な役割に頭が下がります。

この間も、神主さんらは「高天原に~留まり坐す 神魯岐神魯美の命以ちて…」と、大祓詞を繰り返し唱えられていました。
さらに、各火床に塩や水などを清められ、神楽女による神楽舞の奉納。
繰り返すこと3度。

全ての火焚串は無事、焚き上げられました。
参拝の方々も手を合わせ、秋の収穫や自然、万福招来、家内安全などを祈願されていました。
外国の方も大祓詞を共に声を出している姿が見られると、日本文化が理解されていることへの感謝の気持ちと、他国の姿とを比較せざる得ません…


小生の勝手なイメージで“火”が使われるお祭りは大文字の送り火や松上げに代表される夏が多いのかなと思っていました。
そんなことはないっ!
秋にも各寺社でこのような五穀豊穣に感謝する大祭で使われるようです。
実際に目で肌で感じるとその祭りの勇壮さ、厳粛さ、伝統行事の重厚さがひしひしと伝わってきました
