
ちょいと以前に参拝した御寺『泉涌寺』
東山三十六峰の一つ。月輪山の麓に佇む真言宗泉涌寺派総本山のお寺です。
空海が天長年間(824年から834年まで)に庵を結んだことが起源。
当初は「法輪寺」と名付けられ、その後「仙遊寺」と名を変え、承久元年(1219年)に泉涌寺と改め嘉禄2年(1226年)に主要伽藍が完成し、今日に至ります。
なぜ?泉涌寺と改められたのか?
泉涌寺の“泉涌”とは名の通り“泉が湧く”と書きます。
そう


境内の一角から清らかな泉が湧き出ていたことから寺号を採用され、この泉は今も湧き続けています。
その泉の護っている建物が「泉涌水屋形」です。
格子戸から覗くと確かに清泉が湧き出て、ちょろちょろと水の流れる音が耳に心地よく響いてきます

この泉涌寺は「御寺」と呼ばれています。
「御」は皇室を指し、唯一の皇室の菩提寺とされています。
鎌倉時代、四条天皇が葬られてから歴代天皇や皇后、親王などの山陵が営まれるようになりました。

※月輪陵
香をたき、花を供える場所。
つまりは先祖が眠る寺として香華院、御寺として信仰を集めています。
そして

いよいよメインの仏殿!
1668年、四代将軍・徳川家綱によって再建された建物。
仏殿内部には三尊仏が安置されています。
「阿弥陀」「釈迦」「弥勒」
この三尊は“過去”“現在”“未来”の三世を表し、人類の安泰と幸福、永遠の平安を願っているそうな。
目に入る、かけがえのないお姿に手を合わさずにおられません

ただ!
中央におられる「釈迦」は現在、出張中…いや、入院中で模写された姿に…
残念………
大仏でも入ろうかと高く広い空間に凛とした空気がどことなしに張り詰めています

いい緊張具合に背筋がピンと張る空気感は心地良いもんです



泉涌寺は入り口すぐ左手に『泉涌寺観音像』が安置され、皇室の御寺と楊貴妃の国境を跨いだ、いや元々は同一かな?の共演に拝観する価値アリのお寺です。
思わず…
「はぁ〜〜〜〜〜〜っ

と、エエ唸り声を挙げる。御寺です
