


『広河原松上げ

市内から車で約1時間30分。左京区の最北!広河原で毎年8月24日行われています。
松上げが行われる「トロギバ」は広河原下の町バス停近く、二つの川が合流する傍の野原です。
今回はNHKの取材がある模様であちこちにテレビカメラが。
さらに、約400人ほどの観光客の方が押し寄せ、今か今かと待ちかねています。
日が沈み、川のせせらぎと秋の訪れを感じさせる虫の音色がトロギバ周辺を徐々に支配していきます

午後7時30分。
広河原周辺の民家軒先に松明が何本か点されます。
午後8時。
約100b先、上流にある「松上げ資材収納庫 観音堂」から“廣”の法被を着た男共が松明を先頭にトロギバに登場!

今年の松上げに関して、地元の方のお話しを聞きました!
1.今年は約30人弱ほどが参加とのこと。
2.年々、地元の人間が減っており、松上げ参加は頼めば参加できるかも!
3.ただ!松上げに参加できるのは男のみ! 女人禁制です。
4.今年のトロギ(燈籠木)は昨年より小さめ、笠の部分も昨年より小さいそうです。。。
5.なんと



⇒一度雨は降ったけど、それは松上げ点火直後に降ったので祭りに支障無かった
このようなお話しのなか、松上げ準備の儀式は続きますが、我々には見えず。。。
午後8時30分過ぎ。
トロギバを囲むように約千本から二千本ほどの松明に灯りが点されます。


太鼓と鐘の合図でスタート

約30人ほどの人海戦術。
一つ一つの松明に火を灯し、それを運んで!の繰り返し。。。
人数が少ないため!?最初に灯した松明が消え、そこに再び新しい松明を。。。
なかなか…です。。。
しかし!千本から二千本の松明は少ない人数で灯したと思えないほどの圧倒さ

戦国時代。兵士が少ないのをカバーするため多くの松明を灯した話しを思い出しました。
午後9時前。
太鼓と鐘のリズムが徐々に早くなると、いざ



“火の玉入れ”スタートです。
松明をぶるん!ぶるん!と回してトロギの“笠”へ投げ入れます。


広河原松上げも観客から…
「あぁー!」「惜しいっ!」「おおっ!」「はぁ〜!」
このような歓声やため息から徐々にコツを掴んだか…
元NHK・松平アナウンサーのように…
「いよいよ!その時がやってきました


点火

地元の方によると…
「投げ入れた一番目から二番目、三番目までの人を終了後、表彰するんです


真っ暗な会場が松上げの灯りで一気に!明るく!眩しく!
風向きによってはやや熱風がやってきます。
“笠”の部分が燃え盛ると、トロギに結ばれている紐が切られ、一気に倒されます


火の粉が天に舞い勇壮さが間近で体感できる幸せ

感動です。
で


倒され、まだまだ勢いある炎に藁が入れられ炎に勢いを取り戻させます。
そして!

東側と南側に大きな木の棒が用意され、男共10人ほどが棒を炎に突っ込んで燃え盛る藁を天に持ち上げます!
すると…
ぶわぁ〜っと炎に火の粉が大きく踊り、熱風が100b強離れた観客席まで届きます。
“迫力満点”とはこのこと



最後に二本の棒で高く炎が上げられ終了です。
まさしく!日本の夏!金鳥の夏!
夏が終わったかのように本当に感じます。
で

近くの観音堂では女性がうつむきを中心とした踊りが行われていました。

そこに、松上げを終えた男共が太鼓と鉦の音で踊りながら観音堂まで戻ってきます。

観音堂内に男女が供に踊り始めます。
「ヤッサコサイ」とヤッサ踊りや江州音頭を力のある限り踊り続けるそうです。
ただ現代では約1時間から日付が変わるまでだそうです。
このような踊りの場は昔、男女が出会う場であり陽が昇るまで楽しい一時だったのでしょうね。
観音堂前では無料のお茶やビール、お酒が振る舞われ、松上げを最後まで見届けた方へ奉仕されていました。
さらに!なんと!ヤッサ踊りや江州音頭は誰でも参加可能!
地元以外も楽しめるお祭り!
堪能できました

地域の行事は確実に秋へと向かって行っています。
小さい秋はいつ見つかるかなー