

『日吉大社』
滋賀・大津市坂本。比叡山麓に鎮座され約2100年。全国3800余りの日吉神社・日枝神社・山王神社の総本宮です。
つまり、日吉さんの中の日吉さんですよ

御由緒は…
境内は、比叡山系の最高峰・大比叡峰の東方に位置する八王子山(牛尾山)を含む山麓の13万坪であります。
円錐形をした遠望の美しい八王子山は、神代の昔より比叡山の神(大山咋神)が降り立つ神体山として崇められ、以後歴史の変遷の中で社殿が築かれ、神輿が奉納され、更には神仏習合といった様々な信仰形態が取り込まれ、「古代信仰の博物館」とも評されております。
桓武天皇の御代、都が京都・平安京に遷り、当大社が表鬼門(東北)に当ることから、都の鬼門除け、魔除け、災難除け、更には天下泰平、五穀豊穣祈願の社とされ、天皇の行幸がなされるほどとなりました。
御祭神は…
大己貴神[西本宮]
大山咋神[東本宮]
摂社に田心姫神、大山咋神荒魂、菊理姫命、鴨玉依姫命、鴨玉依姫命荒魂。
本日午後3時過ぎに参拝したため参拝客は多くなく、凛とした雰囲気が足を踏み入れた瞬間に全身を覆ってきます。
さてさて、上の写真の鳥居…ちょっと不思議に感じませんか?
一般的な鳥居の上に屋根のような三角形があるのを!!!
これは『山王鳥居』と呼ばれ神仏習合の信仰を表す独特の形で、「合掌鳥居」とも呼ばれています。
明治維新までは神仏習合はごく一般的であちらこちらで見られた鳥居だったのでしょう

日吉大社は昨年、放送された「世界ふしぎ発見!」でも京都の鬼門を守る神社として放送されていました。
北東に連なる神社やお寺では「神猿」ことお猿さんが配され「魔が去る、何よりも勝る」と信仰の対象です。
※神猿がいらっしゃる「赤山禅院」11月23日もご覧下さい
もちろん!こちらも「神猿」健在


西本宮楼門軒下、四つ隅にお猿さんが「よいしょ!」っと屋根を支えているのが見えます


何と愛らしいお姿なのでしょう

このお猿さんは別名「棟持ち猿」とも言われています。
さらに



日吉大社では“本物”のお猿さんがいらっしゃいます


神猿舎

お猿さん二頭。
極寒の今日、二頭とも重なり合い必死に寒さを耐えようと努力されています。
人が近付いてもほぼ無視!
「こっちは寒いねん!」とでも言いたそうな目が印象的

確かに境内を歩いていると、手が悴んで身体の芯から冷えてくる!その中、お猿さんは自分の毛ともう一頭の体温で過ごしている姿に手を合わせてしまいます

京都を守って下さってる神猿ことお猿さん!寒さに負けずおきばり下さいませ!!!!!!!
さて、日吉大社境内各所を参拝していると水の流れる音がよく聞こえてきます。
あちらこちらの宮を取り囲むように水が流れ、まるで水で守られている神社のように見えます。
ちょっとした段差を直角に配し、せせらぎの音が境内全体に響き渡っている箇所があれば…

滝を発見!
様々な形と音で目と心を穏やかにします。
しかし!これほど水が毛細血管のようにあちらこちらに流れている神社は希有な神社ではないでしょうか

なぜ、これほど水があちらこちらに流れているのか?
ふと疑問に思った小生は宮司さんに尋ねることにしました

一人の宮司さんは…
「日吉大社はかつて“ひえたいしゃ”と呼ばれ“日枝=ひえ”は比叡山を表しています。
日吉大社境内には比叡山を源流とする大宮川が流れ、参拝される方全員大宮川を渡らなければなりません。
これは、比叡山を源流の大宮川を渡り、汚れを清められると考えています。
さらに、境内を流れる水はこの大宮川の水を利用して、それぞれの本殿・宮を取り囲み清めています。
神主・宮司も必ず清められ各所をお参りしている次第です。」
とのことです。
な〜るほど


2100年ものこの地に鎮座され、数多くの方が今も参拝される日吉大社。
何はともあれ、もう説明する必要はないでしょう
